ピアノの魅力と電子ピアノ

電子機器

ピアノは豊かな音色と表現力で、音楽の世界で最も魅力的な楽器の一つです。その魅力の一部は、音響現象「倍音」に起因しているそうです。倍音とは、基本音に加えて鳴らされる高い周波数の音で、これらは合わさることで一つの音色を生み出します。つまりキーを一個触るだけでハーモニーを奏でているということでしょうか。

アコースティックピアノでは、一つの弦が鳴らされると、その基本音とともに倍音が同時に発生します。例えば、A(440Hz)の音を出す弦は、その2倍(880Hz)、3倍(1320Hz)、4倍(1760Hz)などの周波数でも振動します。これらの音のバランスがその楽器の独特な音色を形成します。また、ピアノの本体は共鳴箱として働き、倍音を増幅し、それを広範囲に拡散します。このように、アコースティックピアノの倍音はその素材、形状、弦の張力などにより生じ、一音一音が独特なで豊かな響きを持つのです。優秀な作曲家はどうピアノを響かせるかを意識して曲を作っているのかもしれません。

一方、電子ピアノも近年の技術進歩により、アコースティックピアノの持つ倍音の魅力を再現するための高度な技術を導入しています。その一つがヤマハのVirtual Resonance Modeling(VRM)という技術です。VRMは、アコースティックピアノの持つさまざまな共鳴、つまり弦同士や弦とピアノ本体との間で生じる共鳴を詳細にモデリングし、それをシミュレーションすることで、豊かな音色と表現力を実現しています。

VRMを用いた電子ピアノは、演奏者の奏法や鍵盤の押し方、さらには使用するペダルに応じて、異なる種類の共鳴を自然に再現します。鍵盤を強く打つと、高い倍音が強調され、音は明るく響きます。ゆっくりと鍵盤を打つと、基本音が強調され、音はより深みを持ちます。また、ダンパーペダルを使うと、全体的な共鳴が増加し、一つ一つの音が豊かに広がります。

ピアノ初心者のわたしは迷いに迷ってヤマハP-515を購入したのですが、その時点では倍音をシミュレーションするVRM技術を知らなかったのです。アコースティックピアノの倍音について調べていて電子ピアノでも相当いい音出してるのにと思いましたが、実はP-515は倍音を出している事をしり非常に嬉しくなった次第です。

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